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文芸部門 和比古
かずひこ
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和比古 (かずひこ)
本名 平尾俊一 (ひらお としかず) 
関西詩人協会、兵庫県現代詩人協会所属  所属詩誌「PO」を経て現在「軸」
詩集「構図のあるバラード」発行
 
 
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詩集「構図のあるバラード」
 
 
 
祈りの風景

回廊には誰もいない
今日の夕焼けは疲れている
陽は折れ曲がり
柱の影はこげ茶色
せぴあ色に移るひととき
静まりかえった石の廊下
一人だけの空間
でも誰のための時
別の影が動く
飛び立つ鳥
黄土色の河辺に新たな軌跡
もうここにいる必要はない
だが行くところもない
陽は雲に潜り込む
 
 
   
   
目玉のストーリー
           
目だけの人物が登場する
仲間を誘って歩き始める
少し青みを帯びた月も友
背景が明るくなり
新しい構図がまた現れる
頭いっぱいに目玉を開く

陽はエネルギーを移し
三角に形を変えたオブジェが
赤い色でころがり回っている
戯れか頑張り
空も魅入られた赤色になり
目玉もつられ動きまわる




いつしか陽の三角は緑となる
この緑の木蔭に休みをとる
緑もいつか落葉になると考えながら
ときの過ぎ行くのを感じている
ゆっくりと足をのばしながら
自らの道を探している

夕闇の訪れとともに
遠景に寂寞の祈りを伝える
街が蒼いねずみ色に染まるとき
目はビルの谷間の存在となる
隠していた羽を拡げ
星たちのいる空に高く飛びあがる
 
 
 
 
      

生命のバラード
           
目玉が踊りだす
浅薄な楽しさにうかれて
黒目を上下に動かしている
逆さまになっても考えは同じ

偶然の仕業か
テレビの像が目玉に大写し
残虐をこえている
でも日常茶飯事のこと

見かけだけ偉そうな奴
欲ボケを隠している
人間を使った戦争ゲームの仕掛人
実は何もできない男

まったく関係ない人々を
餌食にしている自爆人
宗教なんて方便
結局は自分の道理を通すだけ

命を返せ
やさしさを戻せ
夕陽の色を背景に
体一杯の涙を流している